皆さん、こんにちは。埼玉県白岡市を拠点に、東京都、千葉県で足場工事などを手掛けている株式会社トラストです。
足場工事は高所作業が中心の仕事で、常に危険を伴います。ちょっとした油断が大きな労災事故につながるため、安全は何よりも優先しなければなりません。加えて、足場は他の業者が作業するスペースになるので、足場の品質は多くの人の安全を左右します。
そのためトラストでは、建設現場全体の安全を守る立場として、安全対策を徹底しております。自社のスタッフが安全に作業できる環境を整えてこそ、高品質な足場を作ることができ、建設現場全体の安全性を高められるのです。今回は、建設業の労働災害の実情や、トラストが取り組んでいる安全対策について解説します。
■建設業の労働災害の実情
多くの方が何となくイメージしている通り、建設業は非常に労働災害が多い業界です。では、具体的にどのくらいの労災事故が発生しているのでしょうか? 基礎知識として、建設業の労働災害の実情や、事故が発生しやすい原因を見ていきましょう。
・データで見る建設業の労働災害
厚生労働省や総務省のデータ(平成26年。以下すべて同じ)によると、建設業の就業者数は505万人で、全産業6,351万人の8.0%にあたります。また、生産額は48.5兆円で、全産業490.6兆円の9.9%です。働いている人や生み出されるお金の1割弱程度が、建設業に関係するものと考えていいでしょう。
これに対し、建設業の労働災害による死傷者数は1万7,184人で、全産業11万9,535人の14.4%にあたります。就業者数や生産額に比べて割合が高く、それだけ建設業は労働災害が発生しやすいことがわかります。
さらに、労働災害による「死亡者数」に限定すると、建設業は377人です。全産業は1,057人なので、建設業の割合は35.7%にもなり、全体の1/3以上を占めていることになります。つまり建設業は、単純に労働災害が多いだけでなく、死亡につながる重大な事故が発生しやすい環境なのです。
・建設業で労働災害が発生しやすい理由
建設業における労働災害の多さには、いろいろな事情が絡んでいます。まず、建設現場の作業内容は、工事の進行に従って日々刻々と変化するものです。そのため、頻繁に状況が変わるのに加え、現場の状況に応じた安全設備を設置し続けるのが難しいことが、事故の発生率を高めています。
また、建設工事というものは「単品受注生産」です。場所や規模、工事内容、条件などは毎回異なり、「同じもの」が作られることは決してありません。つまり、安全対策も毎回細かく変えなければならず、「前と同じやり方で」が通用しない状況が多いために、事故が起きやすいのです。
さらに、建設現場にはさまざまな専門業者が出入りします。工事の進行に合わせ、ある業者が退出したかと思えば別の業者が入ってくるという流れの繰り返しです。新しく入ってきた業者は、どこにどんな危険があるのか十分に把握できていないため、必然的に事故が起きやすくなります。これが最後まで続くのです。
・どんな労働災害が起きているの?
建設業における死亡災害を発生状況別に見ると、圧倒的に多いのは「墜落・転落」で、全体の約40%を占めています。ついで交通事故、はさまれ・巻き込まれ、崩壊・倒壊、激突され、飛来・落下と続きます。
より細かく状況を見ていくと、足場の組立作業時の墜落やはしごからの墜落、つまずきによる転倒、建設車両にひかれたり追突されたりする事故、クレーンの転倒、落下物の激突、土砂の崩壊などが主な事故内容です。いずれにしても、原因のトップが墜落・転落である以上、高所作業が中心の足場工は特に注意する必要があります。
・労働災害が起きやすいのはいつ?
建設現場で死亡災害が起きた状況を、現場入場からの期間で分類すると、入場1日目だけで20%程度を占めています。また、入場1日目~7日目までを合計すると、それだけで半数近くに達します。つまり、死亡災害の大部分は入場1週間以内に発生しているのです。
これは、新しい現場はどこに危険があるのかわかりにくく、非常に事故が発生しやすいことを示しています。若手はもちろんですが、ベテランであっても油断はできません。現場に潜むリスクやその対処法は、常に意識しておく必要があります。
■トラストで実施している安全対策
多くの危険がある建設現場では、労働災害を防ぐための安全対策が必須です。現在は過去の事例をもとに、さまざまな安全対策が確立されており、確実に実施すれば建設現場の安全性を大きく高めることができます。トラストで実施している主な安全対策をご紹介します。
・危険を伴う作業であると自覚する
大前提として、建設現場にはさまざまな危険が潜み、建設業界は労働災害が多いことを自覚しておく必要があります。現実を真正面から受け止めてこそ、より慎重な作業や確実な安全対策を実行できるのです。
・スタッフの体調管理の徹底
現場入りする際、何よりも気を使わなければならないのがスタッフの体調です。疲労や体調不良を抱えた状態では、高品質な施工はできません。加えて集中力を欠き、労災事故のリスクも高まってしまいます。トラストでは、毎日スタッフの体調管理を徹底し、具合の悪いスタッフは交代させるなど対策をとっています。
・安全ミーティング
作業の内容は現場ごとに異なり、同じ現場でも工事の進行状況次第で着々と変化します。現場の危険な箇所や注意すべき点も毎日変化するため、作業前には必ず安全ミーティングを実施し、その日の作業内容や注意点を確認しています。
・危険予知活動
危険予知活動(KY活動)とは、建設現場に潜む危険や発生しそうなトラブルを、スタッフ一同で話し合い指摘し合う活動をいいます。毎日作業前にKY活動を行っておけば、注意すべき点を全員が把握・共有し、事故を未然に防ぐことができるのです。
・ヒヤリハット活動
ヒヤリハットとは、文字通り作業中に「ヒヤリ」「ハッと」した事案のことです。要するに事故の一歩手前の事案であり、1件の重大事故の背景には29件の軽微な事故が、そしてその背景には300件のヒヤリハットがあるとされています(ハインリッヒの法則)。作業中に発生したヒヤリハットを報告・共有すれば、事故の発生確率を大きく下げることができます。
・現場パトロール
定期的、あるいは抜き打ちでの現場パトロール(見回り)も実施しています。作業中に危険な行動をとっていたり、危険な箇所が生まれていたりしても、作業員自身は気付けないことが珍しくありません。そのため、現場パトロールによって客観的に現場をチェックし、必要に応じて改善を促します。
・スタッフ同士の声掛け
トラストでは、現場のスタッフ同士で積極的に声掛けを行っています。声掛けをするとコミュニケーションが円滑になり、お互いのミスや危険行動を遠慮なく指摘したり、体調不良を早急に察知したりできるようになります。結果として事故の防止につながるのです。
・天候に応じた作業の中断・延期の判断
悪天候にもかかわらず、工期を守ろうとして無理に作業を進めると、重大な事故を招くおそれがあります。トラストでは何よりも安全を優先し、作業を続行すべきかどうかを慎重に判断しています。時には中断や延期の決断も必要です。
・講習会への参加
現場作業以外では、安全教育などの講習会に積極的に参加しています。社外の人の話を聞き、最新の法律やデータに基づく知識を習得すれば、さらなる安全な作業につながります。
■安全に作業するための服装・保護具
危険の多い建設現場で安全に作業するためには、正しい服装や保護具を身につけることも大切です。トラストのスタッフが着用している主な服装・保護具を紹介します。
・墜落制止用器具
高所で足を踏み外した時などに墜落するのを防ぐための器具です。身につけたベルトから伸びたロープを、フックで足場などに引っ掛けておくことで墜落を防ぎます。いわゆる「命綱」のことだと考えて構いません。かつては「安全帯」と呼ばれていましたが、近年の法改正で名称が変更されました。
また、墜落制止用器具には、腰に1本だけベルトを着用する「胴ベルト型」と、腰・肩・腿など複数箇所にベルトを着用する「フルハーネス型」があります。フルハーネス型は体が器具から抜けてしまう心配がなく、墜落阻止時の衝撃が複数ヶ所に分散されるため、非常に安全性が高いのが特徴です。
なお、建設業において高さ5m以上の場所で作業する場合は、フルハーネス型の着用が義務付けられています(2022年1月2日より)。もちろんトラストでも、フルハーネス型を適切に使用しております。
・保護帽
ヘルメットのことです。最も重要な部位である頭部を、落下物などから守ってくれます。適当に頭に乗せているだけでは意味がないため、しっかりとかぶった上であご紐もつけることが大切です。また、頭部には重要な器官が集中しているので、状況に応じて遮光メガネ、防塵メガネ、アーク溶接面、耳栓、有害物対策のマスクなども着用します。
・安全靴
建設現場用のとても頑丈な靴です。重いものをつま先に落としてしまっても足を守ることができ、落ちている釘などをうっかり踏んでしまっても貫通しません。短靴やアミ上げ靴、長靴、スニーカー型のプロテクティブスニーカーなど、いろいろな種類があります。
・保護手袋
多くの作業を行う部位である手を、さまざまな危険から守ってくれる頑丈な手袋です。大きく分けると、切り傷・突き刺し・火傷などから手を守る「切創防止手袋」と、チェーンソーやドリルなどの振動による振動障害を防ぐ「防振手袋」があります。
■トラストではベテランスタッフが安全対策を指導します!
未経験者が足場工として働く場合、安全面についていろいろと不安を覚えるかもしれません。しかし、トラストにはさまざまな経験を積んだベテランスタッフがそろっており、仕事の安全指導も徹底して行うため、未経験者でも安心して働くことができます。
たとえば、スタッフを雇用した時には「雇入れ時教育」を、新しい建設現場に入る時は「新規入場者教育」をしっかりと行っています。作業着や保護具の正しい着用方法から、法律の知識、KY活動やヒヤリハット、安全な作業手順、危険な場所や行動まで十分に教育を施しており、放置したり1人で危険な作業をさせたりすることは決してありません。
その他にもトラストでは、従業員が常に安全に働ける体制づくりに力を入れています。安全・安心の環境で一緒に働いてみませんか?
トラストでは、現場作業員として働いてくれる方を募集しております。学歴や経験、性別などは一切問いません。足場工事に興味のある方でしたら、どなたでも大歓迎です。もちろん、経験者や資格保有者は優遇いたします。
さらに、福利厚生や各種手当も充実。日曜祝日は休みで残業はほとんどなく、ワークライフバランスの取れた働き方ができます。仕事ぶりはしっかり評価しますので、がんばり次第でどんどん昇給可能です。足場工としてスキルを磨き、社会を支える仕事をしてみませんか? 興味のある方はお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしております。
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